金融・証券用語集

PER
(ぴーいーあーる)

意味

株価が割安か割高かを判断するための指標。株価収益率(Price Earnings Ratio)のこと。利益から見た「株価の割安性」。
株価が「1株当たりの当期純利益(単に1株当たり利益、1株益ともいう)」の何倍になっているかを示す指標。

解説

一般にPERが高いと利益に比べて株価が割高、低ければ割安であるといわれます。
当期純利益は、会社が1年間の営業活動で株主全体にもたらした利益で、この中から配当が支払われ、残りは株主の資産(純資産)として蓄えられていきます。
それを1株当たりで表したのが「1株当たりの当期純利益(=1株益)」です。

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例の場合、A社が1株益100円を10年間継続すれば100円×10年=1,000円となり、理論上、株主は10年で投資資金を回収できることになります。このように、PERは、投資資金を1株益だけで回収するのに何年かかるかを表しています。株価は会社の業績を先取りして動くので、今後の決算の予想の1株益を使用します。

PERは何倍が妥当という水準を示すものではありませんので、投資先となる会社の過去のPERの動向を見たり、同業他社などと比較したりして、相対的な投資尺度として活用しましょう。

会社の過去の
PERと比較する
ケース
A社のPERが過去2年間で8倍~12倍の間で推移していた場合、PERが15倍に上昇すれば割高、6倍に下がれば割安になっていると判断することができます。
同業他社と
比較するケース
例の会社(A社)の同業のB社の株価が1,000円で予想1株益が50円の場合、PERは20倍です。B社が同じ1株益を継続した場合、投資資金の回収に20年(50円×20年=1,000円)かかることになります。この場合B社に比べA社の方が割安ということになります。

PERの一般的な傾向としては、企業の今後の成長期待が高いほど、さらなる株価上昇を期待して株価が高くても買う投資家が出てくるため、PERは高くなります。また、業種によってPERが高い業種と低い業種があります。

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