LESSON2 そもそも何をするものなの? 資産運用とは?

資産運用とは、自分の持っているお金(資産)を
預貯金や投資に配分(運用)することで効率的にふやしていくことをいいます。

POINT1資産運用には、貯めることを重視した「預貯金」と、
ふやすことを重視した「投資」があります。

預金:ふやすことより貯めることを重視、元本保証など確実性を重視、運用成果は商品の選択時に決定(固定金利型商品が多い)。投資:貯めることよりふやすことを重視(株式や債券などの商品で運用すること)、長期投資と分散投資が基本、運用成果は予測できない。 預金:ふやすことより貯めることを重視、元本保証など確実性を重視、運用成果は商品の選択時に決定(固定金利型商品が多い)。投資:貯めることよりふやすことを重視(株式や債券などの商品で運用すること)、長期投資と分散投資が基本、運用成果は予測できない。

では、実際に資産運用を行う際には、「預貯金」と「投資」をどのように使い分ければよいのでしょうか?

自分のお金を3つに整理して、「貯める」と「ふやす」を使い分けましょう

まずは自分のお金を ①日々の生活に必要なお金、②近く(数年のうち)使う道が決まっているお金、③当面使う予定のないお金 の3つに整理してみましょう。
このうち、①と②のお金で投資すると、今の生活や将来の予定に影響が出てしまう可能性もありますので、この部分は「預貯金」で準備し、投資は③の「当面使う予定がないお金」で行いましょう。

お金の整理

この図を見て
「自分は全然投資にまわすお金がない」
と思ってしまう人もいるかもしれませんが...

  • 収入の一部を積み立ててみる
  • 日々の生活を少し見直してみる
  • お金をふやす仕組み化を取り入れる

このような工夫で、投資にまわせるお金が用意できるかも!?

お金をふやす仕組み化って?

家計管理の基本は、出ていくお金(支出)をできるだけ抑えて月々の給料(収入)を上回らないことです。
まずは、入ってくるお金をすべて使ってしまうのではなく、給料が入ったら、最初に一定の金額を差し引いて貯蓄をし、残りのお金の範囲内で家計をやりくりすることが大切です。一般的なものとしては、「給料天引き」や「自動引き落とし」を利用して一定額を少しずつ積み立てていく方法が挙げられます。
お金の蓄え分を先に差し引く習慣(=仕組化)を身につければ、無駄遣いが減り、お金をふやしていくことができるようになるでしょう。

お金をふやす仕組み化お金をふやす仕組み化

POINT2情けは人のためならず、
投資は自分のためならず

投資の意義

投資は、社会全体の「経済成長を支える」という役割を担っています。投資の対象となる株式や債券などのことを総称して「有価証券」と呼び、有価証券が取引される市場のことを「証券市場」といいます。
ご家庭から出される投資資金は、自分の資産をふやすためだけにあるのではなく、証券市場を通じて政府や企業の活動資金となり、その結果、より暮らしやすい環境や、より質の高い商品やサービスが提供されるなど、持続可能な社会の形成に不可欠なものとなっています。

投資の意義 投資の意義

「投資」は「ギャンブル」ではありません

投資は「お金がふえるか、損をするかわからない」という点で、
ギャンブルと比較されることもありますが、投資とギャンブルは本質的に目的や仕組みが異なります。

投資
投資先の会社や国がその成長を目的として資金を集める。
利益などを(応援の)対価として投資家が受け取るなど
社会全体にとって有益なものです。
ギャンブル
娯楽が目的。勝者と敗者がいることが前提で、賭金から主催者の運営料を
差し引いた金額を参加者で取り合います。

発行市場と流通市場

証券市場は「発行市場」と「流通市場」から成り立っています。 株式会社や国などが新しく発行した有価証券が、初めて一般の投資家に売り出されるのが発行市場です。 一方で、すでに発行されている有価証券が投資家の間で売買されるのが流通市場です。
証券市場は、発行市場と流通市場という2つの役割を果たすことで、多くの会社や投資家のニーズに応え、経済活動を支えています。

発行市場と流通市場 株式市場の役割
間接金融とは
会社が金融機関から融資などの形で資金調達する方法です。金融機関が資金を集めて融資先・投資先を決めるため、投資リスクは基本的に金融機関が負うことになります。
直接金融とは
国や会社が債券株式などを発行し、投資家から直接資金調達を行う方法です。投資家から見れば、投資リスクを直接負いますが、収益を期待することができます。