3時間目は、前時2時間の授業を通して、将来を見据えた生活設計やマネープランなど、かしこい消費生活を考える授業が実施されました。
1時間目の授業で全ての記入が終わっていなかったワークシート1Q7.の11の費目について、班活動で完成させるところから授業がはじまりました。「生活設計・マネープランゲーム」で体験した内容も活かしながら、それぞれにかかる金額を考えていきました。
各班の結果は以下の通りとなりました。
単位(円)
1班 | 2班 | 3班 | 4班 | 5班 | 6班 | 7班 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
衣食住費 | 118,000 | 110,000 | 180,000 | 130,000 | 180,000 | 140,000 | 55,000 |
光熱水道費 | 20,000 | 10,000 | 9,000 | 12,000 | 9,000 | 24,000 | 0 |
交通通信費 | 37,000 | 17,000 | 11,000 | 20,000 | 30,000 | 25,000 | 15,000 |
保険医療費 | 12,000 | 0 | 20,000 | 5,000 | 3,000 | 2,000 | 5,000 |
教育関連費 | 25,000 | 50,000 | 1,000 | 20,000 | 0 | 15,000 | 0 |
趣味関連費 | 16,000 | 3,000 | 1,000 | 10,000 | 2,000 | 1,000 | 5,000 |
レジャー関連費・交際費 | 35,000 | 40,000 | 30,000 | 20,000 | 20,000 | 10,000 | 100,000 |
税金 | 20,000 | 20,000 | 10,000 | 30,000 | 10,000 | 5,000 | 30,000 |
社会保険費 | 10,000 | 5,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 15,000 | 100,000 |
各種保険 | 10,000 | 5,000 | 10,000 | 10,000 | 7,000 | 15,000 | 100,000 |
貯蓄 | -3,000 | 40,000 | 18,000 | 33,000 | 29,000 | 48,000 | -110,000 |
税金や社会保険、各種保険の金額は見当がつかないようで、どの班も金額が低めでした。女子が多い班では、子どもの習い事・教育費にお金を多くかけるという特徴がありました。
生徒たちに実際の金額を知ってもらおうと、河合先生の家庭を例にした収支が発表されました。それぞれの金額について、なぜその金額になるのか、具体的な生活の様子についての説明を聞くことで、生徒たちは自分たちが考えたそれぞれの金額が妥当なものだったのかどうか、見直しをしていました。
次に、前時2時間の授業を通して、生徒たちの将来設計やお金に対する考え方などがどのように変化したか確認をしていきました。
ワークシート2
- Q1. 「生活設計・マネープランゲーム」を体験してみて、またグループで話をしてみて、あなたにとってお金と思い出はどちらが大切ですか?
- Q2. 「生活設計・マネープランゲーム」を体験してみて、またグループで話をしてみて、10年後(25歳)、あなたは節約家になると思いますか、それとも浪費家になると思いますか?
- Q3. 「生活設計・マネープランゲーム」を体験してみて、またグループで話をしてみて、“かしこい”消費生活を送ることができる人間にならなくてはいけないと思いましたか?
- Q4. ワークシート1の活動、「生活設計・マネープランゲーム」を体験してみて、またグループで話をしてみて、自分が家族を持つようになったら、どの費用を節約し、どの部分の支出を多くしたいと思いましたか?
生活設計・マネープランゲームで、人生を疑似体験した生徒たちは、家族との生活や人生の満足感、お金の必要性とお金との関わり方などについて、ひとつずつじっくりと考えたうえで、自分の意見や思いを書き込んでいきました。
最後に何人かの生徒に発表をしてもらいました。次の世代(子どもや孫たち)に知識や思い出などを残してあげられるよう、自分の使うお金は多少削っても構わない、子どもの役に立つお金の使い方をしたいなどの感想があり、自分の人生の充実だけでなく、家族や先の世代のことにも目を向けて、人生設計やお金との関わり方を考えることができるようになりました。
この全3時間の授業を通して生徒たちは、今まで意識したことのなかった自分の将来や家族、次の世代のことも含め、“かしこい”消費生活をするにはどのようにしてお金と関わっていけばよいのか、自分のこととして受け止め考える土台を身につけることができたようでした。