2時間目からは、教材「知ろう!学ぼう!お金の使い方」を使用して、くらしと経済の関係を学んでいきます。
始めに先生が、前時の授業で行った「生活設計・マネープランゲーム」で、家を購入した際にどのような方法で購入したか、生徒たちに質問しました。1つの班は貯蓄がたくさんあったため一括で住居を購入できましたが、他の班の多くは「ローン」を利用して住居を購入したことを確認しました。ローンとはどういう仕組みのもので、何を知っていれば人生の役に立つのか、学習していくことが伝えられました。
まずは先生が教材の導入マンガを読み、ローンのメリット・デメリットや、家を一括で購入する難しさに触れました。続いて導入クイズで、3000万円の家を購入するためには、毎月10万円の貯蓄をしても25年もかかってしまうこと、銀行から高額なお金を借りると、返す時の利子も大きな金額になることがわかりました。
ローンを利用して家を購入する場合の毎月の返済額などを知るため、班に分かれて教材のp9 ワーク2の問題に取り組みました。スライドに表示した【図解】ローンの仕組みを参考に、ローンで3000万円の家を購入する場合の毎月の支払額などを班で予想したり、計算方法を考えていきますが、なかなか答えが導きだせない様子でした。そこで先生が、住宅ローン返済シミュレーションをスライドで写しながら、(1)頭金500万円で購入する場合のシミュレーション金額を見せていきました。(1)の支払額が分かったので、今度は(2)頭金1500万円で購入する場合の金額を考えていき、再び返済シミュレーションで答え合わせをしました。頭金が多いほど支払金額が少なくてすむことがわかり、今度はこの「頭金」のつくり方について考えていきます。
頭金のようなまとまった額のお金を用意するためには、どのようなお金の使い方をすればよいのか。【図解】頭金を貯めるには(収支モデル)を見ながら、自分ならどの項目を節約できるか、どのように優先順位をつけるのか、各班で話し合い、教材のp9 ワーク3に書き出していきました。「食費など減らせるものを減らす」、「安いものだけを買って生活する」、「車は買わず自転車で移動する」などの節約方法が各班から発表されました。できるだけ多くの頭金を用意するということは、生活の中で便利さなど他のものを諦めなければならない場合もあり、簡単なことではないということが分かりました。
最後に、先生が「もし皆さんがお金を貸す立場だったら、どんな人に貸したいですか?」と質問をしました。これには、生徒たちから「お金を持っている人」「返してくれそうな人」「信頼できる人」「一流企業に勤めている人」など、次々と答えが返ってきました。ここで先生から、お金を借りるための「4つのC」という基準があることが説明され、生徒の皆さんには、大人になったときにこの4つのCを兼ね備えた人間になれるように、中学校生活を送ってほしいというお話があり、授業は終了となりました。
生徒たちからは、「どうしても何かが欲しい時にローンは便利だが、利子が高い」、「頭金なしでローンを利用すると、利息分の支払いが大変になることが分かった」などの感想があり、ローンの仕組みと利用時の注意点を理解し、将来自分がローンを利用する時のことを考えるきっかけとなったようでした。