LESSON5 自分に合った計画と対策は? 投資のはじめ方
POINT1長い目で運用しよう。
投資を始める際の基本は、長期的な視点で運用することです。
最初から長期を見据えた方法を選ぶことで、より効果的に資産運用を行うことができます。
金融商品の価格は上がったり下がったり、波打つように動いています。
一方で、上がりっぱなしや下がりっぱなしということもありません。
投資は、「当面使う予定がないお金」で行い、長い目で見て利益が出たら売却するという心の余裕が必要です。
POINT2積立投資を利用する。
投資をする際は、資金を一度に投資するよりも、「定期的」に「一定額」を積み立てて投資することで、よりリスクを抑えることができます。
例えば株式で売却益を得ようとする場合、買ったときよりも高い価格で売る必要があります。
ただし、金融商品の価格は常に変動しており、未来の価格を予想するのはなかなか難しいものです。
安いときに買えれば良いのですが、高いときにすべての資金を投資してしまうと、
その後なかなか利益が出るタイミングが訪れないということも。
「定期的」に「一定額」を積立投資すると、その時の株価に応じて「一定額」の範囲内で買える分の株を購入することになります。
したがって、株価が安いときは多く、株価が高いときは少ない株数を購入することになり、
結果として1株当たりの購入価格は平均化されます。
もし高いときに買ってしまっても、その後安くなったときにたくさん株を買うことができるので、
1株当たりの購入価格を下げられる可能性があるのです。
※ただし、定額購入法(ドル・コスト平均法)によって投資収益が確実になるものではなく、
場合によっては(例えば、購入する金融商品の価格が下落し続けるなど)、損失を被る場合があります。
POINT3投資先を1つに集中させるより、
いくつかに分散させて、
リスクを抑えよう。
- 1つのカゴに
卵を盛るな - 投資の世界には、「1つのカゴに卵を盛るな」という格言があります。
これは、1つのカゴに卵を全部入れておくと、カゴを落としたときに卵が全部割れてしまうので、あらかじめ複数のカゴに分けておくことで、被害を最小限に抑えようという考え方です。
主な分散の方法は3つ。
POINT4リスク許容度を考慮して、
金融商品の組み合わせ
(ポートフォリオ)を考えよう。
自分の「リスク許容度」を考える。
投資に際して“どの程度リスクを引き受けられるか”が「リスク許容度」です。
リスクをとりすぎてしまうと日々の生活費まで失ったり、精神的に追い詰められたりする可能性もあります。
リスク許容度は一人ひとりの事情によって異なりますが、「客観」と「主観」の両面から総合的に考えることが大切です。
客観的な要素は、収入や資産額、投資経験、今後のライフイベントの数などで、(ほかの条件が同じなら)
収入や資産額は多い方がリスク許容度は高いと考えられます。
一方、主観的な要素は性格的なもので、
例えば株価が下がると心配で眠れないといった場合にはリスクを取りすぎないよう注意が必要です。
どの程度の値下がりなら、どのくらいの期間耐えられるかと具体的にイメージすることは、
リスクと上手に付き合っていくためのポイントです。
ポートフォリオとは
金融商品の組み合わせを
「ポートフォリオ」といいます。
ポートフォリオは、安全性や収益性を考えながら作成します。
この図のように円グラフで表現できます。
ポートフォリオは目的に合わせて考える
リスクを抑える目的はもちろん、配分や組み合わせを変えることで、
期待する運用成果に近づけることもできます。